初めての好成績!でも喜べない親子の複雑な思い@サッカー・スポ少

 

 

初めて の 好成績に、試合 に出た 選手と 保護者は、ものすごく 喜んでいる 一方で、控え組の 選手と 保護者には 手放しには 喜べない 複雑な 思いも・・。

チームとしては 嬉しい 出来事。でも その経緯によっては、あるいは 立場が 違うと 受け止め方は 全然 違ったものに なるということを 思い知ったのでした。
 

このページのガイド(目次)

 

1. 大会で なかなか勝てなかった日々

サッカーの スポ少では、学年ごとに 試合・大会が あります。

小学校の サッカーは 大人の 11人制とは違い、8人制。ピッチも 小さく、大人ピッチの ちょうど 半分の 広さです。

ウチの学年は 10人いて、その学年の メンバーだけでも 試合に 出られるということで、上手くても 下の学年の選手を 呼ばないで、いつも この学年の メンバーだけで 試合に 臨んでいました。

コーチの 方針としては、勝ちは もちろん 目指すものの、10人全員で 戦うという スタンスで、交代により みんなが 試合に 出るかたちで 戦いました。

試合でも 惜しい ところまでは いくのですが、結果としては なかなか 賞状には 手が 届かなかった のでした。

 

2. 学年が上がってチーム方針の変更

学年が あがり、コーチが 代わり、チームの 方針も 変わりました。

1コ下の 学年と 一緒に 練習も 試合も 行うことに なりました。

1コ下の 学年には、上の学年でも 活躍できる 力をもった子が3、4人います。その一方で、入団 間もない サッカーを 始めたばかり の子も2、3人います。

下の学年と 合同に なることで、チームは 18人になりました。

試合は、スタメン 8人で 戦い、とくに 必要が なければ 交代しない スタイル。

そのため、チームの 半分の 選手は、大会に いっても 公式戦には ほぼ出場することのない ベンチ要員。

選手の 実力からすると、ほぼ8人の スタメンが 安定していて、たまに 入れ替わる 3人を加え、実質的に 上位 11人で 公式戦を 戦うという形。その11人には、1コ 下の 学年の子 4人が 含まれます。

そのため、ウチの学年の 3人と、下の学年の 4人は、大会には ついていっても、ほぼ そこで公式戦に 出ることはない状態。

1コ下の 学年は、ウチの学年との 合流により、自分たちの 学年だけでの 練習が ほぼ なくなりました。そして、自分たちの 学年の大会に 出場するときは、さらに下の学年から 上手い子が 呼ばれて 出場するという かたちです。

 

3. チーム方針が 変わり 試合に 勝ちだした

チームの 方針が 変わったことで、試合でも 結果に 変化が 出てきました。

予選を 勝ち上がり、県大会の出場を 決めたり、大会で 準優勝まで いったり・・、初めての 好成績に 盛り上がりました。

 

4. 喜びに隠れた不満

チームの 好成績により、コーチや 試合に 出場している メンバーと その保護者は、大変な 盛り上がり。でも その一方で、不満も 募っていた のでした。

ひとつは、チームの 方針の 変化で、自分の 学年の 大会なのに、公式戦への 出場機会が 減ったり、出場できなくなった 控え組の子たちと その保護者です。

もう ひとつは、上の学年の 大会への 帯同で、親子ともども 準備などで 忙しくなるのに、試合では ベンチに 座っているだけ という、下の学年の 控え組の子たちと その保護者です。

 

5. 自分の学年の大会に出られない不満は間違ったもの?

下の学年の 上手い子に ポジションを とられ 公式戦に 出られなくなった 子と その保護者にとっては、チームの 好成績も 手放しには 喜べないのでした。

出れないのは 実力によるもの ですし、もちろん チームに 文句を 言えないことは 分かってます。悔しければ 実力をつけて 見返さなければいけない という理屈があることも 分かってます。それでも、面白くない気持ちは 沸々と 湧き上がってきます。
 

6. 小学生が伸ばせる能力 と 勝敗に必要な能力の ギャップ

小学生の場合、成長の早い・遅いが 実力に 反映される 度合いが けっこう大きいです。

よほど 上手くトレーニングを 積んでも、技術や センスは 身についても、試合の勝敗で 重視される 運動量、強さ、足の速さ、キック力、スタミナ等は、成長の 早い子には 追いつけない 部分もあります。

子供の 体の成長との バランスを考えると、小学生年代のトレーニングは、パワーや 持久力などの フィジカル(身体能力)を 重視しすぎると 体を 壊すことにも なりかねない ため やりすぎはNGです。

むしろ、ゴールデンエイジである この時期は、技術や 試合勘、センスを 養うのに ぴったりな 時期で、この時期を 逃すと 身につき にくい ものも たくさん あります。

ところが、この技術・試合勘・センスの 向上は、ある程度 運動量・強さ・足の速さ・キック力・スタミナ等のフィジカル(身体能力)が 伴わないと、それだけでは 現実的に 試合での 活躍には つながらないです。残念ながら・・。

たとえば、リフティングを 何百回できても、どれだけ ポジショニングや トラップが 上手くても それだけでは ダメで、勝つための 戦力としては、リフティング・トラップは 下手でも 走れる子や キック力のある子のほうが 上だったりします。

 

7. 試合に出たくてムリすると・・

試合の 勝敗を 重視した 選手選考では、どうしても 運動量、強さ、足の速さ、キック力、スタミナ等、フィジカル(身体能力)面が 重視されやすいです。

ところが、これらを 小学生が 努力だけで 力の差を 埋めようとすると、試合に出る前に オーバーワークによる ジャンパー膝、オスグッド、シンスプリント、かかと痛 などで、ますます試合から 遠のくという オチも よくあります。

しっかり 柔軟を すれば、そんなことはない!という意見も ありますが、成長の早い・遅いの差を 埋めるのは、相当難しい ということには 変わりは ないです。

 

8. 試合に出られないのは努力不足?

フィジカル(身体能力)の差は、小学生が 努力だけで 埋めるのは 難しいこともあり、努力だけでは どうにもならない ことも あります。

そもそも 努力しないから 上達しない子も いますので、一概には言えませんが・・。

勝ちに こだわった 選手選考だと、がんばって努力している子でも 試合に出られない ということは よくあります。

小学生のときには 鳴かず飛ばずでも、中学・高校になって エースクラスで 活躍する選手もいるのを 見ると、才能の差 というわけでは ないようです。

成長の早い・遅いの差が、試合の 出場 機会の差になり、そこで 多くの 晩熟(晩成)型の子は、自信と 興味を失い、サッカーを やめてしまう というパターンも 多いように 思います。

 

9. 控え組の憂鬱

2015年から日本サッカー協会の指導で、U12のカテゴリー(6年生以下)でも、リーグ戦が 導入されることになり、試合数が 一気に 増えました。

そのため、毎週のように 試合があり、親も 子も 忙しい日々を 送る割には、控え組にとっては、ベンチで過ごす時間が 長くなり、ほとんど サッカーが できない という状況が 続くことも。

スタメン組は、へとへとに なりながらも、多少のケガを おしてでも、試合に出るのに、控え組は ベンチで 応援するだけ。控え組の 保護者も、準備や サポートで 忙しいのに、スタメンを ベンチで 応援するだけの 我が子を 見るだけの つらい日々。

貴重な 週末を 潰して、このような状況が 続いてくると、案外 子供より 保護者のほうが そのストレスに 耐えられなくなる場合も あります。

 

10. 下の学年の控え組の親の心配

1コ下の学年の 控え組にとっても、上の学年の 試合に 帯同することは ストレスのようです。結局 忙しい割に、ベンチで 長い時間を 過ごして、練習が できないという状況が 続くこともあります。

野球などの スポ少では、上級生が レギュラーで、下学年は もっぱら応援についていく という状況も 多いですが、学年ごとに 大会・試合がある サッカーでは 意外と 珍しいことです。

こういう 練習できない状況が 続いているとき、気になるのは さらに 下の学年の子たちです。試合に 拘束されることなく、練習をしている 下の学年の子たちに、試合 続きで ベンチに 拘束され 練習できない 我が子が、自分の 学年の試合の スタメンをかけて 競うことに なるからです。

1コ下の 学年には、入団 間もない経験の 浅い子もいます。練習 不足で、下の学年の子に 自分の学年の大会の 出場機会を 取られないか 心配なのでした。

かといって、同じ学年の子 みんなが 上の学年の 試合に 帯同している状況で、自分だけ 下の学年に 混ざって 練習するというのも つらい話です。

どうしたらいいのか 分からないという ジレンマな ストレスですね。

 

11. 学年ごとの活動なら 控え組の不満は 緩和するけど・・

もし、1コ下との 合同を 解消して、学年ごとの 活動に戻せば、ウチの学年・1コ下の学年の 控え組の 不満は 解決できるでしょう。

しかし、試合では 今よりは 勝てなくなるでしょう。そうなると、今度は スタメン組に 不満が 出てきます。

1コ下との 合同チームに することは、団としても 大会結果が 残せますし、大会結果を 重視する スポ少は多いです。

つまり 利害関係的には、「団・指導者+スタメン組」vs「控え組」という構図に なりがちです。そもそも 控え組には 厳しい 状況になりやすい ということです。

 

12. 勝ち優先の もうひとつの弊害

勝ちを 優先することで、上手な子に 試合経験が 集中する傾向が 強まります。これは、一握りの選手の 育成を 重視している ようにも 見えます。

ただ、試合を 集中させ 過ぎて、小学校のうちに 体を壊したり(ジャンパー膝、オスグッド、かかと痛など)、ムリして 半月板を損傷して 将来の 可能性を 絶たれた という話も 聞いたことがあります。あるいは、中学校を前に 早くも 燃え尽き症候群に なって サッカーを やめてしまう 子の話も、実は 少なくないです。

なんでも やり過ぎは 良くないですね。

 

13. さいごに

たとえ 控え組としての 時期が 続いても、学年が 進むにつれて、徐々に 体力、スピード、運動量等が 伸びてくる 場合もあります。それまで 腐らずに しっかりトレーニングを 積んでいれば、実力を 逆転させて、スタメンを 勝ち取ることもできます。

もし小学校では 芽が出なくても、粘り強く がんばって、中学・高校になってから 活躍する人もいます。

逆に、身体能力に 頼り過ぎて、練習を テキトーに やってた 子たちの中には、低学年までは 活躍していたのに、学年が 進むにつれて 周りの子たちも 身体能力が 追いついてきて 目立たなくなり、実力も 逆転されるということも よくあります。

努力は いずれは 報われる ことも あるけど、小学校のうちには 実現しない リスクも あるので、いっそ 考えを 切り替えて、家族の時間を 大事にするという 発想もアリなのかも しれないです。
 

 

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